介護業界はじめてガイド

主に軽度～中程度の介護を要する高齢者のための介護施設です。高齢者のご自宅に訪問し、掃除洗濯などの生活援助（家事代行）や食事・入浴などの身体介護等の介護サービスを提供しています。具体的なサービスは以下のとおりです。

生活援助
日常動作に不安がある程度の方向けのサービス。掃除・洗濯・調理・買い物（利用者様分のみ）、薬の受け取りなど。

身体介護
日常動作が困難な、中程度以上の介護を必要とする方のためのサービス。食事、排せつ（トイレ・オムツ交換）、入浴、着替え、体位変換、移動・移乗の介助など。通院の付き添い等もおこないます。

主に軽度〜中程度の介護を要する高齢者のための介護施設です。「通所」という名にあるように、高齢者に通ってもらう施設です。具体的なサービスは以下のとおりです。

食事
昼食やおやつを提供します。嚥下（食事の飲み込み動作）に不安がある方が安心して食事できるよう、スタッフが介助します。

入浴介助
利用者が安全に入浴できるよう、入浴を介助します。浴場のタイプは施設によって様々です。個室の場合もあれば大浴場の場合もあります。介護度が高い方でも寝たまま・座ったままの状態で入浴できる設備を持った施設もあります。

健康管理
体温測定、血圧測定、脈拍測定などの健康チェックをおこないます。

機能訓練
機能訓練とは、日常生活上で必要な動作の維持・改善を目指して行う訓練のことです。歩行訓練やラジオ体操のような体を動かすものから脳のトレーニングまで様々な機能訓練があります。

レクリエーション
輪投げ、玉入れ、風船バレー、クイズ、折り紙、貼り絵、カラオケなどいろんなレクリエーションがあります。施設のスタッフが趣向を凝らして様々ないろんなレクリエーションを企画しています。

高齢者の身体機能の維持・回復を目的とした通所型のリハビリ施設です。
提供できるサービスの種類は前述の「通所介護センター」とほとんど変わりません。しかし、通所介護センターが「生活・福祉」を軸足があるのに対し、通所介護センターは「医療・リハビリ」に軸足をおいています。
具体的なサービスは以下のとおりです。

専門的な個別リハビリ
理学療法士、作業療法士、言語聴覚士といったリハビリ専門職が、一人ひとりの状態に合わせてマンツーマンでリハビリを行います。立つ・座るといった基本動作の回復だけでなく、調理・掃除・洗濯・金銭管理・公共機関の利用といった、より複雑な生活動作の訓練もおこなっています。

身体介護・その他
施設利用者に対し、入浴介助・食事・排泄愛所・健康管理等のサービスも提供しています。レクリエーションを提供することもありますが、その量・質は「通所介護センター」に劣ることが多いです。

介護老人保健施設は、「病院と介護施設の中間の施設」であり、主に病院での治療を終えた高齢者が入所する施設です。
「退院できるけど、自宅での生活はまだ無理」という高齢者を受け入れ、「看護とリハビリ」の両方を提供しています。

看護（医療的管理）
看護職員が24時間体制で病状や服薬管理などの医療ケアを提供します。病院ほど高度な治療は行いませんが、点滴、インスリン注射、経管栄養（胃ろう）などの医療的ケアを提供しています。

集中的なリハビリテーション
リハビリ専門職が（理学療法士・作業療法士・言語聴覚士）が利用者ひとり一人に合わせたリハビリをおこなっています。食事・入浴・排泄といった日常生活動作を利用者自身でできるよう、3～6か月の訓練を集中的におこないます。

介護医療院・特別養護老人ホームは、寝たきりなど重度な介護ニーズ（および医療ニーズ）を持つ高齢者のための終身利用施設です。高齢者にとってのいわゆる「終の棲家」であり、提供サービスは以下のとおりです。

看護（医療的管理）
看護職員が24時間体制で病状や服薬管理などの医療ケアを提供します。点滴、インスリン注射、経管栄養（胃ろう）などの医療的ケアを提供しています。
介護医療院は特別養護老人ホームよりも医療体制が強化されており、透析などの高度な医療処置もおこなっています。

介護
食事・入浴・排泄などの日常生活全般を介護します。

看取り
病気や老衰などによって終末期を迎えられた方に対し、延命治療を目的とした医療行為を控え、安らかに最期を迎えられるよう、心と体の苦痛を取り除くケアをおこないます。

介護医療院と特別養護老人ホームの違い
長期利用を前提としており、高齢者の終の棲家として機能している点では同じですが、両者には違いもあります。介護医療院は「医療と療養」が軸であり（医療機能が強い）、特別養護老人ホームは「生活と介護」が中心です（介護機能が強い）。